あなたは今、資格を取得するべきか悩んでいるものの、公務員が資格を手に入れることの意義や必要性に疑問を抱いているのではないでしょうか。
確かに公務員は、基本的に年齢を重ねていくごとに給料は増えていき、年功序列により上の役職に就くことができるため、わざわざ資格を取らなくても不自由なく過ごせます。
僕も正直、はじめの頃は資格取得の必要性が全く理解できておらず、当たり前のように日々の業務に明け暮れていました。
しかしはっきり言うと、公務員が資格を取得することで、人生が変わります。
なぜなら、公務員の資格取得はメリットがたくさんあるからです。
具体的には、資格を取ることで、業務の質が高まり、成功体験が増えることで自分に自信が付きます。
また、資格取得を通じてより専門的な、幅広い知識を付けることで、普段の業務だけでは見えてこない「本当にやりたいこと」が見えてきます。
今では僕も、資格取得がきっかけで、新たなキャリアを歩みたいと考えるようになり、転職活動をスタートしました。
この記事では、様々な資格を取得した僕が、
- 一般的に資格取得が意味ないと言われている理由
- 資格取得することのメリット
- 資格選びのポイント
- おすすめの資格とその活用シーン
- 資格取得における注意点
といった、公務員が資格をとる意義・必要性や、オススメの資格などをご紹介します。
この記事を見ることで、あなたは資格取得で悩むことがなくなり、すぐに次の一歩を踏み出していただけるはずです。
公務員の資格取得が意味ないと言われる3つの理由
一般的に、公務員が資格取得をしても意味がないと言われる理由は、以下の3点です。
- 人事評価に影響しない
- 資格手当がつかない
- 資格がなくても業務ができてしまうリスト
それぞれ順番に説明していきます。
1.人事評価に影響しない
資格を取得しても、人事評価で高評価がもらえることは基本的にありません。
公務員の人事評価については、以下の二つに分かれます。
- 「業績評価」・・・達成したい業務目標を年度当初に設定し、それが実際に達成できたかを評価するもの。
- 「能力評価」・・・コンプライアンスに対する意識、部署の中でどのように立ち振る舞ったのかといった、職員の能力について評価するもの。
※人事評価制度については、人事院HPで詳しく説明されています。
上記のいずれにおいても、職員が資格を取得したところで高評価が付くような仕組みにはなっていないことから、資格取得は人事評価的に意味がないと言えます。
2.資格手当がつかない
公務員には資格手当がつきません(一部の技術職を除く)。
民間企業では、資格取得に対し一時金◯万円、資格手当◯万円/月など、資格を取得したことで社員に対して一定の資格手当が付与されることがありますが、公務員には一部の技術職を除き、そのような手当は与えられません。
僕の周りにいる同僚に話を聞くと、資格取得に興味はあるものの、資格手当などが得られないことから資格取得に対するモチベーションが上がらない・・・、という意見がありました。
確かに、民間企業の待遇を知ってしまうと、どこかもったいないと感じてしまいますよね。
3.資格がなくても業務ができてしまう
公務員は正直、資格がなくても滞りなく業務が遂行できます。
公務員の仕事は、法律に基づいた業務内容がメインとなっていることから、最低限の根拠法令さえ理解し、それに従えば基本的にトラブルなく業務が遂行できます。
また、福祉や環境、学校教育といった各分野において新たに大規模なルール(条例・計画など)を作る場合でも、国や都道府県からの事例をもとに作成することが多いことから、基本的には専門性は必要ありません。
なにより、公務員は地域住民のみなさんにどれだけ寄り添った対応ができるか、という、ビジネススキル以外の能力が重要視されることも多いため、資格取得があまり目立たないのが実情です。
ここまで、公務員が資格取得をする意味がないと言われる理由をご説明しました。
一見、メリットを感じられないように思えますよね。しかし、僕自身、資格取得にチャレンジしたことで人生の選択肢・可能性が広がりました。
ここからは、そんな資格取得のメリットを僕の体験談とともにご紹介します。
【実体験】現役公務員の僕が教える資格取得のメリット4選
では、実際にどんなメリットがあるのでしょうか。
実際に僕が体験した資格取得のメリットは以下の4つです。
- 既存の業務に付加価値を付けることができる
- 自信がつく
- やりたいことが見つかる
- 花形の部署に異動できる(キャリアアップできる)可能性がある
それぞれ順番に見ていきましょう。
1.既存の業務に付加価値を付けることができる
一つ目は、資格を取得することで、既存の業務に付加価値を付けることができ、結果として住民サービスの向上に繋がります。
僕は以前、税金を徴収する部署で働いていました。
滞納者の方々から税の支払いについて相談を受け、収支改善や支払いの計画を立て、最終的に滞納している税金を完済させることが僕の役割でした。
僕は最初に、お客様の人生設計に応じた収支改善の基礎が身につく「ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)」という資格を取得しました。
この取得をしたことで、本来の業務において徴収の面だけではなく、課税の面からも収支改善を提案することができました。
具体的には、医療費を多く負担されている方に領収書を集めてもらい、所得税・住民税の医療費控除を申告してもらったことで、課税額が下方修正されました。結果として5年分の滞納税(約数十万円)が解消されることとなったのです。
ほかにも、固定資産税を滞納している方においては、土地・建物を両方所有しているにも関わらず、土地だけの評価額で課税されている(土地・建物両方による課税よりも高くなる)状態でした。
課税課に案内し現地調査をしてもらった結果、課税額が下方修正されることとなり、結果として滞納が解消されるケースを経験しました。
このように、所管している業務に関連する資格を取得することで、今までにはなかった視点で業務遂行ができるようになり、業務の質を高めることができます。
こういった新しい気づきや成功体験はモチベーションの向上につながるため、とてもおすすめです。
2.自信がつく
二つ目は、資格取得をすることで成功体験をする機会が増え、自信を手に入れることができます。
僕は学生時代、頑張ってきたことがあまり無く、そのためいつしか自信を持って行動することができなくなっていました。「どうせ自分には大したことはできない」といったネガティブ思考に陥ることもしばしばありました。
資格試験では多くの時間をかけて勉強をし、合格という一つの目標を達成する必要があります。学力もなく、勉強することが大嫌いだった僕にとって、資格試験を始めた当初はとてもつらく感じました。
しかし、努力の末、試験に合格した時は「自分にもできるんだ」という気持ちで溢れ、目指すべき方向は定まっていなかったものの、自分自身に対する漠然とした「可能性」を感じたことを今でも覚えています。
この成功体験は、難しい資格のチャレンジでなくても構いません。
小さな成功を積み重ねていくことで、少しずつ「僕でも(わたしでも)やればできるんだ」という自信が持てるようになります。
3.やりたいことが見つかる
三つ目は、資格の勉強を通じてやってみたいこと、チャレンジしてみたいことが見つかります。
僕が特に強く感じたきっかけは、前述したFPの資格を取得した時でした。
税の徴収業務だけでは届かない、より根本的で広範囲の収支改善や、資産形成についてお客様の力になってみたいと思うようになりました。
また、資格取得を通じてスキルやノウハウが蓄積されることで、本業でも、プライベートでも家族や友人にお金のアドバイスができるようになっていきました。
相談者の方、家族や友人から「知らなかった、ありがとう」と感謝されるのがまた嬉しくて、気づいたら、自分の力で誰かに喜んでもらえることが嬉しいと感じるようになり、「もっとスキルアップしたい」と自己成長に対して貪欲になりました。
学ぶことが嫌いだった昔の僕には考えられないような話ですが、これも資格取得にチャレンジした自分自身のおかげです。
このように、資格取得にチャレンジすると、学ぶことが楽しいと思えるようになり、そこからさらにチャレンジしたいことが見つかるため、人生の選択肢や可能性が広がります。
4.花形の部署に異動できる(キャリアアップできる)可能性がある
四つ目は、資格を取得することで花形である企画部門に異動し、キャリアアップできる可能性があります。
このメリットが僕自身、一番驚いたポイントです。
先にも触れたように、資格を取得したからと言って、人事評価で高評価を得ることはできません。
しかし、資格を得ることで、人事部門に「仕事に対する向上心」をアピールすることができます。
花形の部署(財務部門・企画部門・人事部門など)に異動することは公務員キャリアにおいてはとても重要なことだと思います。
しかしその道を歩むためには、職員にそれなりの人脈や能力が必要です。
僕はポテンシャルがない上に、会社内における交友関係も広くありませんでした。
そのため、花形部署に異動できた理由が思いつかず、強いて言えば手に入れた資格を経歴書に追記し続けたことで、自己啓発をし続ける姿勢を人事部門に評価してもらえたからだと考えています。
必ずしもすべてその通りになるとは限りませんが、人事部門側の思考として、「任された範囲内で業務をする人」と「業務の範囲を超えて努力をしている人」を比べた時に、後者を選んだ方が、今後活躍が期待できると考えるのが自然だと思いますので、合理的ともいえますよね。
以上が、僕が考える資格を取得する上でのメリット4選でした。
公務員には金銭的なインセンティブはないものの、資格を取ることでスキル向上のみならずキャリアアップのきっかけになる可能性を秘めているということがおわかりいただけたと思います。
ではここから、実際にどんな資格を選んだらいいのか、資格選びのポイントについてご紹介していきます。
公務員が資格を選ぶときの4つのポイント
公務員が資格を選ぶ際に意識すべきポイントは以下の4つです。
- 自分の業務にどう役立つか
- ビジネスシーンで役立つか
- ビジネスシーンで役立つか
- コスパ・タイパは良いか
順番に説明していきます。
1.自分の業務にどう役立つか
一つ目は「自分の業務にどう役立つのか」です。
資格を取る目的が本業のスキルアップを図ることであれば、自分が今担当している業務に関係している資格を選ぶことで、資格勉強をしながら本業のスキルアップができます。
具体的には、公務員は法律を使い仕事をすることが多いため、自分が担当している業務の関係法令が試験範囲に含まれている資格を探してみると、取得するべき資格が見つかります。
2.プライベートでも役立つか
二つ目は「プライベートでも役立つか」です。
本業に役立つのはもちろん、その資格がプライベートでも役立つかによって、その資格をどれだけ活かすことができるかが変わります。
例えば、後述するFP(ファイナンシャル・プランニング技能検定)については、お金に関する幅広い知識を身に着けることができますが、プライベートにおいても、税の仕組みや公的保険、金融、不動産、相続など、自分のライフイベントで役立つ知識を身に着けることができます。
つまり、職場だけではなくプライベートにおいても学習した知識をアウトプットすることができるのです。
このように、プライベートでも役立つ資格を取得することで、アウトプットできる頻度が増え、資格で得た知識を活かすことで生活の質が向上するようになります。
3.ビジネスシーンで役立つか
三つ目は「ビジネスシーンで役立つか」です。
公務員が従事する行政事務は、主に法律に関する知識の習得が求められます。
法律の知識って結構、奥が深くて専門的になりがちですよね。その分、専門人材として成長できるので学ぶ意義は大いにあるとは思いますが。
しかし、もし資格取得の目的が新たなキャリア形成(=民間企業等への転職)を考えているのであれば、その資格で得られるスキルが民間企業でも役に立つか?という視点は持っておいた方が良いです。
また、新たなキャリア形成が目的でなくても、社会人・ビジネスマンとして持つべきスキルがあるかないかで、公務員として働く上で仕事を円滑に・建設的に進められるかどうかが変わってきます。
例えば、プロジェクトのマネジメントスキル、秘書のスキル、エクセルやワードの能力など、行政事務上の専門性はないものの、そのスキルを持つことで仕事のスピードや質が向上し、結果として本来の業務に集中することが期待できます。
資格を選ぶときは、ビジネスシーンで役立ちそうかという視点も持っておくことをお勧めします。
4.コスパ・タイパは良いか
四つ目は「コスパ・タイパは良いか」です。
コスパ、タイパは略称であり、正式名称は下記のとおりです。
- コストパフォーマンス(コスパ)・・・費用対効果ともいう。費やしたお金に対する効果や満足度を表す。
- タイムパフォーマンス(タイパ)・・・時間対効果ともいう。費やした時間に対する効果や満足度を表す。
資格取得を目指す際、どれだけお金や時間がかかるかを事前に把握しておくことをお勧めします。
というのも、資格の中には難易度が高いものもあり、資格取得の目的を達成する上で想定していた予算や学習時間をはるかに超えてしまう可能性があるためです。
もちろん、難関資格を取ることで、専門性の高い人材に成長したり、それによって新たなキャリアを形成することが期待できるため、コスパ、タイパにこだわりすぎるのも良くないと思います。
しかし、資格を取得する目的が明確であれば、その目的に効率的に到達できる資格を選ぶべきです。
また、もし目的がはっきりとしていないのであれば、上述で紹介したポイントを踏まえ、できるだけ低予算・短時間で取得できる資格を選び、成功体験を積むことをおすすめします。
以上が、公務員が資格を選ぶときの4つのポイントでした。
資格を選ぶ際には、より幅広い場面で役に立ち、効率的に取得できるかどうかを基準に探してみてください。
それでは、公務員が取得するべきオススメの資格は何か、僕が実際に取得した資格をご紹介していきます。
おすすめの資格4選!どんなシーンで役立つのかもご紹介
僕がおすすめする資格は、以下の4つです。
- FP技能検定(ファイナンシャル・プランニング技能検定)
- 日商簿記検定
- 宅地建物取引士(宅建)
- 統計検定
それぞれ順番にご紹介していきます。
1.FP技能検定(ファイナンシャル・プランニング技能検定)
一つ目はFP技能検定です。身の周りで「FP」というワードが出ていれば、この資格のことを指しています。
※FP(ファイナンシャル・プランニング)とは・・・
「人生の夢や目標をかなえるために総合的な資金計画を立て、経済的な側面から実現に導く方法」
(日本FP協会HPより引用)
具体的には、家計に関わる金融・税制・不動産・(公的・民間)保険・相続などの幅広い分野において相談者が目指す目標や夢が実現できるよう、相談者のライフプランに応じた各分野における適切なアドバイスを行います。
FP技能検定は、上記の能力が備わっているかを難易度を3級~1級に分け「学科試験」「実技試験」の両方で試されます(1級が一番難しいです)。
厚生労働大臣から職業能力開発促進法47条1項の規定に基づき指定試験機関として指定を受けている機関(日本FP協会、きんざい)のみが試験を行うことができる、国家資格となります。
FPは以下のように様々な分野で業務に活用することができます。
- 税・・・住民税課、固定資産税課、納税課 など
- 公的保険・・・国民健康保険課、国民年金課 など
- 金融・・・商工・産業振興課 など
- 不動産・・・都市計画課、建築指導課、住宅政策課 など
- 相続・・・納税課、空き家対策課 など
また、FPはプライベートにおいても役立ちます。FPを学習すると、ライフプラン表(未来の年表みたいなもの)を作成し、将来起こりうるライフイベント(結婚、出産など)に備えた資産計画を立てられるようになるため、ご自身の人生設計を行う際に役立ちます。
2.日商簿記検定
二つ目におすすめする資格は、日商簿記検定です。
日商簿記検定は、日本商工会議所・各地商工会議所が実施する、受験者の簿記能力を試す民間試験です。
簿記とは、「企業や個人事業主の営業取引や経営活動を帳簿(紙または電子媒体)に記録する技術」のことを言います。
簿記を学ぶことで、企業の経理事務に必要な会計知識だけではなく、財務諸表(損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書)を読む力、基礎的な経営管理や分析力が身につきます。
また、公務員の業務に関しては様々な場面で「財務・会計に対する考え方」(コスト意識など)を活かすことができます。
公務員においては、どの部署で働いていても、あらかじめ限られた予算で事業を行う必要があるため、コスト意識を持って仕事を進めることが求められます。
また、簿記能力は上述のとおり、企業の財務分析などに役立ちますが、各自治体でも、「行政コスト計算書」(国や地方公共団体の財政活動の結果として発生したコスト(費用)を明らかにする資料)や「貸借対照表」などが作成されており、それらの資料から財務状況を読み取ることができます。
一方、プライベートに関して言えば、「株式投資における企業分析」や、「家計管理」に活用することができます。
家計管理に関しては、例えば、食費、光熱費、住宅ローンの返済などを企業の損益計算書にならって整理したり、預貯金や住宅ローン、クレジットカード返済額などの現在残高を貸借対照表にならって整理し自身の家計状況を把握することができます。
僕も普段、毎月の生活費がどれくらいかかっているのかを把握するため、家計簿をつけています。簿記を学んでから、家計管理などもスムーズにできるようになったと感じています。
公務員が簿記を学んでも意味ないんじゃないか?という声を聞くことがありますが、全くそんなことはないのです。
3.宅地建物取引士(宅建)
三つ目にご紹介するのは宅地建物取引士資格試験(以下「宅建試験」)です。
宅建試験は、国家資格である「宅地建物取引士」になるために法律で定められている試験です。
宅建試験では、以下の法律が出題範囲とされています。学習をすることで、建築指導課や都市計画課、住宅政策課などの建設局関係の業務に活かすことができます。
- 民法・・・民法基礎、借地借家法、区分所有法、不動産登記法、相続法 など
- 法令上の制限・・・都市計画法、建築基準法、農地法、土地区画整理法 など
僕が宅建試験を受験したきっかけは、税の徴収部門で相続人調査などを任されるようになったため、相続法を中心とした各種法律の知識を深めたいと考えたためでした。
学生時代、法律を学ぶことがなかったため、宅建試験のおかげで基礎的な法律の知識が身に付いたと実感しています。
4.統計検定
四つ目にご紹介するのは、統計検定です。
統計検定は、一般財団法人 統計質保証推進協会が実施する統計に関する知識や活用力を評価する全国統一試験(民間資格)です。
統計検定の学習を進めることで、データを客観的に分析し課題を解決する能力が身に付きます。
近年では、行政事務を行う上でもEBPM(Evidence Based Policy Making;証拠に基づく政策立案)が求められることが多くなりました。統計検定は、そんな場面でも活かすことができ、実際の業務では、政策立案の場面はもちろん、議員・住民向けの根拠に基づいた資料作成にも役立ちます。
僕は2級を受験しましたが、資格取得を通じて主に「確率」、「標準偏差」、「平均値・中央値」などの基本的な、かつ、頻繁に利用する知識を身に着け、データに基づいたアイデア・事業の提案に活かすことができるようになったと感じています。
ここまで、実際に僕が取得したオススメの資格をご紹介してきました。
しかし、資格を取得する上で注意しなければいけないことがあります。
次からは、資格取得を目指すうえで気を付けるべき4つの注意点についてご紹介していきます。
【重要】資格取得を目指すうえで気を付けるべき4つの注意点
資格取得を目指すうえで気を付けなければならない点は、以下の4つです。
- 学習のモチベーションが続かない
- 勉強した気になってしまう
- 「資格取得すること」自体が目的になってしまう
- これまでの生活リズムが崩れる可能性がある
順番に解説していきます。
学習のモチベーションが続かない
一つ目は「学習のモチベーションが続かない」です。
資格勉強は2~3か月から半年、長ければ数年と長期にわたる可能性があります。
初めは「やってやるぞ!」と意気込んでいたものの、だんだんと体力・精神的に疲弊することもあります。
しかし僕の経験上、定期的な息抜きは必要不可欠であると考えています。僕の場合、週に1回は友人と遊んだり、趣味を満喫する時間を設けていました。
大事なのは、勉強する時間、遊ぶ時間、休む時間を計画的にスケジュールすることです。
メリハリをもって取り組むことで、集中力を維持しながら効率よく学習することができるのです。
勉強した気になってしまう
二つ目は「勉強した気になってしまう」です。
結構これがやっかいです。
僕の体感的には、「1日●時間」のように、時間で区切って計画を立てると集中力が切れたときに無意識にスマホをいじったり、ぼーっとしてしまうことがあります。
資格試験で合格するためには、テキスト、問題集、過去問などを何周も回す必要がありますが、勉強時間はしっかり確保していたものの、実際の勉強量は少なかった・・・ということが多くあります。
なので、「勉強した気」になってしまわないよう、集中して取り組める環境を整えたり、活動指標を勉強時間ではなく「勉強量」にするといった、仕組みを変えていくことが大切です。
「資格取得すること」自体が目的になってしまう
三つ目は「『資格取得すること』自体が目的になってしまう」です。
資格を取得し始めてある程度時間が経ち、様々な資格を目指すようになった人が陥りやすい注意点になります。
努力して資格を手に入れるという成功体験を経験すると、自分の可能性を感じるようになる一方で、いろいろな資格に手を出してしまい、既に手に入れた資格を活かせず放置してしまうことがあります。
人は新しい情報を取り入れ、古い情報を忘れていきます。せっかく時間や体力、お金を費やして手に入れた資格も、忘れていってしまうのなら初めから手に入れる必要はありません。
既に保有している資格を含め、新しい資格にチャレンジする場合は「これからどのように活用していくのか」を整理するよう意識して資格取得を目指しましょう。
これまでの生活リズムが崩れる可能性がある
四つ目は「これまでの生活リズムが崩れる可能性がある」です。
資格勉強を始めると、今まで費やしてこなかった「勉強時間」を、1日のどこかに入れなければなりません。
特に家庭を持っている人においては、家族との時間を捻出して資格勉強をすることになるかもしれません。
僕もFP1級の勉強をしていた時は、当時交際していた彼女に「勉強に集中しすぎて相手にしてくれない」と不満を漏らされたことがあります・・・(笑)。
そういう経験もあり、最近では1日の時間の使い方を見直し、これまで無駄にしていた隙間時間を有効活用しようと意識するようになりました。
「生活リズムが崩れる」と書きましたが、資格取得に適応して、これまで無駄に過ごしていた時間をかき集めることで勉強時間を作ることに繋がるため、1日の時間の使い方が洗練され、実際には生活リズムが整っているのかもしれません。
以上が、資格取得を目指す上で気を付けるべき4つの注意点でした。
資格勉強を始めることで環境に変化が生じるかもしれませんが、あなたにとってベストな形で生活リズムに適応させていきましょう。
【まとめ】資格取得は無駄じゃない!公務員は今すぐにチャレンジしよう
これまで、公務員が資格取得することの意義、必要性をご紹介してきました。
公務員は、資格取得をしたところで人事評価で高評価をもらえるわけではないし、与えられた仕事を最低限こなしていれば勝手に出世し給料も上がっていくため、資格取得は意味がないと思われがちです。
しかし、自己研鑽という言葉からかけ離れた人生を歩んできた僕が、資格取得を通じて、
- 仕事の質を高め、結果として花形の部署に異動することができた。
- 努力すれば合格できるという「自信」をつけることができた。
- 本当にやりたい仕事を見つけることができた。
これらの成功体験を得ることができました。
正直、チャレンジしないという選択肢はないと思います。
この記事を見たあなたも、これを機に新しいキャリアの可能性を発見し、やる気と自信に溢れた人生を送りませんか?
僕はこれからも資格取得をはじめとした自己研鑽を続け、新しい可能性やキャリアの選択肢を広げていきたいと思います。一緒に次の一歩を踏み出してくれることを願っています。