あなたは今、公務員から民間企業へ転職したいと考えているものの、家族や周囲から「転職しない方がいい」と止められ悩んでいませんか。
公務員という職業は「安定」の代名詞として世間的に知られていることから、周りからは「民間企業の方が大変だから転職しない方がいい」などと言われることが多いです。
しかし、毎年一定の割合で「自分には合わないな」と感じ民間企業へ転職している人がいることも事実です。
実際、私も周囲から反対されていましたが、思い切って転職を果たしました。結果として、公務員時代よりもやりがいを持って働けているため、転職してよかったと感じています。
本記事では、実際に公務員から民間企業へ転職をした私が以下のポイントについて詳しく説明します。
- 公務員が転職しない方がいいと言われる理由
- その上で公務員が今すぐに転職すべき理由
- 転職活動で考えるべきポイント
本記事を読むことで、あなたは公務員が転職しない方がいいと言われる理由を理解したうえで、改めて転職に前向きに行動できるようになります。
ぜひ最後まで読み進めてみてくださいね。
公務員が今すぐ転職すべき8つの理由

公務員は安定した職業ですが、必ずしも全員にとって最適なキャリアとは限りません。
給与の伸び悩みや、自由度の低い働き方、単調な業務によるモチベーション低下など、多くの課題が存在します。さらに、社会の変化により公務員の将来が不透明になりつつあるのも事実です。
今後のキャリアを見据えたとき、より成長できる環境を求めて転職を検討することは、決して間違いではありません。ここでは、公務員が今すぐ転職すべき理由について詳しく解説します。
1.キャリアの成長が制限される
公務員は基本的に年功序列の制度が根強く、成果を出してもすぐに昇進できるわけではありません。
特に若手のうちは責任のある業務を任される機会が少なく、成長のスピードが遅くなりがちです。
さらに、短い期間で異動することが多いため、専門性を高める機会が制限されます。
一方、民間企業ではスキルや実績に応じた昇進が可能で、裁量のある仕事を早い段階から経験できます(その分責任も発生します)。
成長意欲が高い人にとって、公務員の環境は物足りないと感じることが多いため、早めの転職が望ましいでしょう。
2.給与が伸びにくい
公務員の収入は、長期的に見れば安定して増えていくものの、その上がり幅などは要綱・条例などのルールによって決められているため、どれだけ努力しても大幅な昇給は見込めません。
特に若手のうちは給与が低く、残業が少ない部署では一人暮らしをするのもままならない状況になってしまいます。
当時、私の同期の職員は、所属している部署では残業代が出ないため、終業後に自ら他部署の応援に出向いていました。
一方、民間企業では実績やスキルに応じて給与が上がる仕組みが一般的であり、高収入を目指すことが可能です。
実際、私自身も転職をしたことで年収が100万円ほど増えました。
スキルを手に入れ、実績を残し収入を高めていきたいと考える人は、民間企業で働くことをオススメします。
3.柔軟な働き方ができない
公務員の勤務体系は厳格に管理されており、リモートワークやフレックスタイム制の導入が遅れています。
特に市区町村のような「自治体」では高齢者の方々が直接窓口に申請・相談に来ることが多いため、決められた時間に出勤しなければならず、働き方の自由度が低いのが現状です。
一方、民間企業では、テレワークや時短勤務を取り入れる企業が増えており、ライフスタイルに合わせた働き方が可能です。
私も民間企業へ転職し3年経過しましたが、週2日はテレワークをしています。テレワークを取り入れてからは公務員時代よりも気持ちにゆとりができ、家事や副業にも取り組むことが出来ています。
「好きな時に好きな場所で仕事をしたい」「家族との時間を大切にしたい」と考える人にとっては、民間企業へ転職することで理想的な働き方を実現するための選択肢となるためオススメです。
4.副業が禁止されている
公務員は法律で副業が厳しく制限されており、収入源を増やすことが難しいです。
これに対し、民間企業では副業が認められるケースが増えており、本業以外の収入を得ることができます。
経団連の調査によると、兼業・副業を認める(または認める予定)企業(常用労働者数5000人以上)の割合はコロナ前の2019年と比べ約40%も増えていることを発表しました。

例えば、私のようなブログ運営や、内職、コンサル業務などの副業を行うことで、経済的な余裕を持つことが可能です。特に将来的に独立やフリーランスを考えている人にとっては、公務員のままでは準備が難しいため、早めの転職を検討することが重要です。
5.やりがいを感じにくい
公務員はやりがいや自己成長を感じにくい傾向があります。
公務員の仕事内容は、法律や規則に基づいて行われるため、業務の流れが決まっていることが多いです。
- 住民票や各種証明書の発行
- 税金の課税・徴収
- 各種行政サービスの申請処理 など
行政サービスとして必要不可欠な業務ではありますが、当時は私自身も「自分のやっている仕事が社会にどのように影響を与えるのだろう」という漠然とした疑問を抱くことがありました。
また、公務員は基本的に新しいことを受け入れない「保守型」の考え方を持っている組織が多く、たとえ若手の頃から意識的に業務改善などを提案しても、上司から否定的な意見をもらうことがありモチベーションが低迷することもしばしばあります。
一方、民間企業では、企業方針に沿った合理的なやり方であれば、利益を追求するために様々なチャレンジをさせてくれることが多いです。
公務員と比べるとより専門的なスキルを活かせる職種や、新しいプロジェクトに挑戦できる機会が豊富にあるため、仕事に対するモチベーションを高めるためにも、転職を視野に入れることは価値があると言えます。
6.組織の硬直性がストレスになる
公務員の職場では、決裁のプロセスが複雑で意思決定に時間がかかることが多く、柔軟な対応が求められる場面でも動きにくいことがあります。
例えば、私が公務員として働いていた当時、住民からの問合せメールの対応をすることになった際に私が作成したメール返信文に対して、①直属の上司→②課長補佐→③課長の3人にこの順番でメール文案の確認をしてもらう必要がありました。
担当者として業務を詳しく理解していたのは私だったため、「なんでわざわざ管理職にまで見てもらう必要があるんだろう・・・」と疑問を抱くことが多くありました。
また、前例主義や年功序列の文化が根強く、新しいアイデアや改善策を提案してもなかなか受け入れられないことが少なくありません。
こうした組織の硬直性にストレスを感じる人にとっては、スピード感のある民間企業への転職が向いているでしょう。
7.市場価値が下がる前に転職すべき
公務員の仕事は専門的なスキルが求められないことが多く、長く続けるほど民間企業での市場価値が下がるリスクがあります。
特に30代後半から40代になると、未経験職への転職が難しくなり、選択肢が狭まる可能性があります。若いうちに転職すれば、未経験でもポテンシャル採用のチャンスがあり、新たなキャリアを築くことができます。
ただ、30代後半~40代の人でも転職自体ができないという訳ではなく、係長としてマネジメントを経験してきたのであれば、マネジメント職として転職できる可能性があります。
将来的により良い環境で働くためにも、早めの転職を検討することが重要です。
8.公務員の将来が不透明になりつつある
近年、公務員の待遇や雇用の安定性が徐々に揺らぎ始めています。
財政難を背景に、人員削減や給与削減の議論を進めている自治体は増えており、かつての「安定した職業」というイメージが変わりつつあります。
また、デジタル化の進展により、今後公務員の仕事の一部がAIや自動化によって代替される可能性も指摘されています。
こうした状況を踏まえると、「安定だから」という理由だけで公務員を続けるのはリスクになり得ます。
大事なのは、どういう仕事をしたいのか、どういう業界で働きたいのかをあなた自身が追求することだと思います。
将来のキャリアをより良いものにするためにも、転職を前向きに考えるべき時期かもしれません。
以上が「公務員が今すぐ転職すべき8つの理由」でした。
公務員は安定した職業ですが、その安定が成長を妨げることもあり、キャリアの停滞、給与の伸び悩み、柔軟な働き方の制限など、多くの制約があるのが現実です。
市場価値を維持し、より充実した働き方を実現するためには、早めの転職を視野に入れることが重要になります。そうすれば、転職によって自分の可能性を広げ、より良いキャリアを築くことができます。
公務員の立場に安住せず、新たなチャレンジをすることで、理想の働き方を実現しましょう。
「公務員は転職しない方がいい」と言われる理由

「公務員からの転職はリスクが高い」と考える人も少なくありません。
たしかに、公務員は雇用や給与の安定性が魅力であり、民間企業ではそれが保証されない場合もあります。
また、公務員として培ったスキルがそのまま活かせるとは限りません。
しかし、これらの理由は必ずしも転職すべきでないことを意味するわけではなく、適切な準備次第で克服可能です。
ここでは、公務員の転職が敬遠される理由を整理し、それが本当に転職を避けるべき理由なのかを考えていきます。
1.公務員と比べ雇用・給与が安定していない
公務員は倒産やリストラのリスクがほぼなく、雇用の安定性が最大の魅力です。
一方、民間企業では成果に応じた減給・降格処分や解雇のリスクがあり、不安定な側面があります。特に景気の影響を受けやすい業界では、安定を求める人には不向きかもしれません。
2.公務員と比べ待遇・福利厚生が充実していない
公務員は退職金、住宅手当などの福利厚生が手厚く、私生活の安心感があります。また、年収の推移もある程度予測することができるため、人生設計を立てやすいのが特徴です。
特筆すべきは「与信力」です。賃貸や持ち家の住宅ローンを組む際、公務員というだけで大体はローン申請が認められる傾向があります。
一方、民間企業では、会社によって福利厚生に大きな差があり、公務員よりも劣る場合もあります。また、大企業のような世間的に知られている企業でないと、住宅ローンなどの与信力も小さいことが考えられます。
転職を考える際は、福利厚生の内容をよく比較することが重要です。
3.利益を追求し続ける必要がある
公務員は公共の利益を目的として業務を行いますが、民間企業では利益追求が最優先です。
そのため、売上目標の達成やコスト削減のプレッシャーがかかることが多く、公務員から転職すると環境の違いに戸惑う可能性があります。
私も転職したての頃はこの考え方に戸惑う場面が多くありました。しかし、利益追求は、顧客満足度を高めることに注力することで自ずと達成されることを最近になり知りました。
なので、私個人としては、利益追求にそこまでビクビクする必要は無いかなと考えています。

公務員も「住民サービスの向上」を掲げているため、その点は民間企業とさほど変わらないと思います。
4.公務員で培ったスキルを活かすことが難しい。
公務員の業務は特殊であり、民間企業に直接活かせるスキルが少ないこともあります。
特に、事務職の公務員は、民間企業で求められるマーケティングや営業スキルが不足していることが多く、転職後に苦労することもあります。
ただ、最近では公務員かつ未経験職種・業界でも採用をしてくれる企業が増えています。
むしろ、公務員(市区町村等)を取引先とした企業では、「公務員で働いてきた経験・知見」を求めているところも多いため、現職で磨いているスキルは引き続き精度を高め、転職先を見つけたときに後からスキルを身に着ければ問題ありません。
5.公務員と比べ職場環境・人間関係が良好ではない可能性がある
公務員は比較的穏やかな職場環境が多いですが、民間企業では上司や同僚との競争が激しいこともあります。
特に成果主義の企業では、人間関係がドライになりがちで、公務員の雰囲気に慣れた人にはストレスになる可能性があります。
転職先の企業文化や職場環境を事前にしっかりリサーチし、自分に合った環境かどうかを見極めることが大切です。
以上が「公務員は転職しない方がいい」と言われる理由でした。
たしかに、公務員と比べると民間企業では雇用が不安定になりやすく、待遇も劣る場合があることから「公務員からの転職は難しい」「待遇が悪くなる」といった意見もあります。また、公務員の経験が民間企業で活かしづらいケースもあるでしょう。
しかし、これらの理由はすべての転職者に当てはまるわけではなく、適切な準備をすれば克服できます。それぞれのリスクを理解した上で、自分に合った道を見極めることが大切です。
公務員が転職活動する際に考えるべきポイント


公務員からの転職を成功させるには、しっかりとした事前準備が必要です。
ここでは、公務員が転職活動を始める前に考えるべき重要なポイントについて解説します。
転職を経てどういう仕事をしたいのか?
公務員から転職する際、まず考えるべきなのは「転職を通じてどのような仕事をしたいのか」という明確なビジョンです。
公務員の業務は、法律や条例に基づいたルーティンワークが多く、民間企業と比べて業務内容が限定される傾向にあります。
そのため、転職先では新しいスキルを身につけたり、より専門的な分野でキャリアを築いたりするチャンスが広がります。
しかし、漠然と「今の仕事が合わないから転職する」という考えだけでは、転職後にミスマッチを感じてしまう可能性が高くなります。
どのような職種に興味があるのか、どの業界で働きたいのか、自分の強みをどう活かせるのかを具体的に考え、転職の目的を明確にすることが重要です。
特に、民間企業では即戦力が求められるため、自分のスキルや経験がどの分野で活かせるのかを整理し、強みを活かせる職場を選ぶことが成功のカギとなります。
今後どのようなキャリアを描きたいか?
転職は単なる職場の変更ではなく、将来のキャリアを築く重要なステップです。
そのため、公務員を辞めた後、どのようなキャリアを歩みたいのかを具体的にイメージすることが大切です。
例えば、専門性を深めて特定の分野でスペシャリストを目指すのか、それともマネジメントスキルを磨いて管理職を目指すのかによって、選ぶべき転職先が変わります。
また、公務員時代に培った経験を活かすのか、新しいスキルを習得して異業種に挑戦するのかも重要な判断材料となります。
さらに、キャリアプランを考える際には、転職後の市場価値を意識することも大切です。将来的に転職を繰り返す可能性もあるため、転職先の企業がどれほどの成長性を持っているのか、スキルアップの機会があるのかなども考慮する必要があります。
短期的な視点だけでなく、中長期的なキャリアプランを描くことで、より満足度の高い転職を実現できるでしょう。
転職することで自分のライフスタイルを維持・改善できるか?
転職は収入や働き方に大きな影響を与えるため、自分のライフスタイルを維持・改善できるかどうかを事前にしっかり検討する必要があります。
公務員は安定した給与や手厚い福利厚生が魅力ですが、民間企業では業績によって給与が変動することもあり、収入が下がるリスクもあります。
そのため、現在の生活水準を維持できるか、あるいは転職によって生活の質を向上できるかを慎重に判断することが重要です。
また、働き方の変化も大きなポイントです。
公務員は残業が比較的少なく、休暇が取りやすい環境が整っていますが、民間企業では業界や職種によっては長時間労働が常態化していることもあります。
あなたにとって「理想的な働き方」とは何かを明確にし、それを実現できる職場を選ぶことが、転職を成功させるカギとなります。転職によって仕事だけでなく、私生活の充実度も高められるかどうかをしっかり見極めましょう。
以上が「公務員が転職活動する際に考えるべきポイント」でした。
転職を成功させるためには、「なぜ転職するのか」「どんなキャリアを描きたいのか」を明確にすることが不可欠です。
転職の目的を見失うと、転職後に後悔する可能性が高くなります。また、収入やライフスタイルがどのように変化するかも慎重に検討すべきポイントです。
公務員の安定性を手放す決断は簡単ではありませんが、しっかりと計画を立て、自分の理想に近づける転職を目指しましょう。
こういう人は向いてない?転職しない方がいいパターンを紹介


公務員からの転職は、すべての人にとって正しい選択とは限りません。
特に、「今の職場の人間関係が悪い」「仕事がうまくいかない」といった理由だけで転職を考えている場合は注意が必要です。
転職しても同じような問題に直面する可能性があるため、現状を冷静に分析し、問題の本質を見極めることが大切です。
ここでは、公務員が転職しない方がいいケースについて具体的に説明します。
今の職場の人間関係が悪い
職場の人間関係が悪いことを理由に転職を考える人は多いですが、それだけで転職を決断するのは危険です。
どの職場にも相性の合わない人は存在し、人間関係の悩みは転職しても完全になくなるとは限りません。むしろ、新しい環境でまた同じ問題に直面する可能性もあります。
本当に解決すべきは、自分自身の対人スキルやコミュニケーションの取り方ではないでしょうか。
転職を考える前に、まずは上司や信頼できる同僚に相談し、改善策を模索することが重要です。
また、異動の可能性を探るのも一つの選択肢です。
職場環境の改善が見込めるのであれば、転職せずに現職に留まるほうが得策な場合もあります。
人間関係の問題が解決しないからといって即転職を決めるのではなく、冷静に現状を分析することが大切です。
今の職場でうまく仕事ができない
「仕事がうまくいかない」と感じると、転職して環境を変えたくなるかもしれません。
しかし、転職先でも同じような問題に直面する可能性があるため、慎重に判断すべきです。
まずは、自分がなぜ仕事で成果を出せていないのかを客観的に分析しましょう。
スキル不足や経験の問題であれば、自己研鑽や学習によって改善できるかもしれません。
職場のサポート体制が不十分な場合は、上司や同僚に相談して業務の進め方を工夫することも大切です。また、単にモチベーションが低下しているだけなら、業務の進め方や目標設定を見直すことで状況が好転することもあります。
現職での課題に向き合わずに転職すると、新しい環境でも同じ壁にぶつかる可能性が高いです。
まずは現状を改善する努力をして、それでも解決しない場合に転職を検討するのが賢明な選択です。
以上が「こういう人は向いてない?転職しない方がいいパターンを紹介」でした。
転職は誰にでも向いているわけではありません。特に、現在の職場での不満が一時的なものである場合や、転職後の明確な目標がない場合は慎重になるべきです。
転職はリスクを伴うため、「現状から逃げたい」という理由だけではうまくいかないことが多いです。そういった場合は、今の職場環境の改善を模索するのも一つの手です。
転職するかどうかは、自分の価値観やキャリアプランをじっくり考えた上で決めましょう。


【まとめ】理想的な働き方や職業があるなら、今すぐに転職を目指そう


公務員は安定した職業ですが、その安定に甘んじることでキャリアの成長や自由な働き方を犠牲にしている可能性があります。
公務員のままでは得られないスキルや経験を積み、より高収入ややりがいのある仕事に就くためには、転職という選択肢を前向きに検討すべきです。
特に、キャリアアップや年収アップを望む人、副業や柔軟な働き方をしたい人にとって、公務員の環境は大きな制約となります。一方で、民間企業には成長の機会が多く、自分の努力次第で大きく飛躍できる可能性があります。
もちろん、公務員の仕事にやりがいや満足感を感じている場合は無理に転職する必要はありません。しかし、現状に不満を抱えているなら、一歩踏み出して新しい環境にチャレンジすることが、より充実した人生につながるでしょう。
転職はリスクではなく、未来を切り開くチャンスです。今すぐ行動を起こし、自分の理想のキャリアを実現しましょう。